・サンタ・サングレ/...(...)83点
勇気出して、いっぺん観てみ、コレ。大きなレンタル店にならきっとある。オカルトモノ。ゾウサンの鼻から血が「トロトロ」と流れ出す。後ろからナイフが飛んできて、前に血が吹き出る映像が持つインパクト。その「後ろ→前」っていう方向感に、世界を支配する物理的法則性を改めて確認。この映画が、でも、一番言いたかったのは何なんだろう?って考えるとココロが痛む。
カルト映画って、まあただ単に悪趣味なだけなのもあるけど、本当はそうじゃないと思う。一見、誤解しそうだけど。実際は、「人間が持ってる悲しい部分」を描いてる。たとえばそれは、オトコのオナニーを終えたアトの孤独感であったり、地下鉄の中で車掌でもないのに車掌の真似をして「次は大崎〜お出口は・・・」って言ってる人を見ると、なんか切なくなったりするその感覚であったり。そういう人間のどうしようもない孤独な(せつない)ところなんだけど。そういったところを、血、とか様々な、ダイレクトに伝わるメッセージ性の強いモノを使って、揺さぶるように訴えかける。だから、カルト映画の背後にも、ある種の世界の真実が見え隠れする。
('00 3/11)