関連記事:
イラク問題と自分の生活世界
イラクの死体を見続けるということ
ただの小泉批判も人質批判も同じ穴のむじな
イラク人質事件、いわゆる自己責任論について
前エントリーで「今こそ論ずべきは自衛隊イラク派遣の是非そのものである」ということを述べました。では、どうすればよいのか。トラバを頂いたUnmovableTypeさんに触発されて考えてみたい。
撤退はできない。日本国政府はあらゆるルートから犯行グループに働きかけているだろう。タイムリミットが明日だとすれば、私たちは見守るしかない。今すべきことは、状況を見守りつつ、今後イラクの自衛隊をどうするのか、イラク派遣の正当性を含めて論じることである。それは必然的に憲法をめぐる議論にもつながってゆくだろう。ここを徹底的にやらないとどこにも行けない。自衛隊イラク派遣の正当性を論じるには、日米同盟、および日本が軍隊を持つべきか否かを議論することも当然必要になってくる。
またとにかく忘れてはならない視点は、たとえ戦争の大義が不当なものでも、一度破壊してしまった以上復興作業を手助けする必要があるということであり、どのような形で復興を支援すれば最もイラクの人々にも受け入れられ易いかを模索することである。私は、国連軍の派遣が肝要だと思う。状況を収拾するには、それ以外にないだろう。ただ実現はかなり困難であろうが。とにかく、それまでは現状の体制で復旧作業を進めるしかないのである。
安直に撤退の賛成反対を論じることにはそれほど意味がない。二度と同じことが起きぬよう、事態の根源から考えていく必要がある。もっとも、結局どの情報も事の真相を伝えているとは限らず、あくまで「憶測に基づきながら論じていくしかない」というそもそものジレンマは残るが。また、私たちは日常生活を抱えたまま、何か現実的行動を起こすのは非常に困難だという問題もある。何か自分にとってできることが見えるまで、注意を失わず、安直に結論を出さず、事態の推移を見守るしかないのだろう。
はじめまして☆突然ですがコメントさせてもらいます。
GENさんが言わはるように確かに自衛隊の撤退の是非を表明する事に異議はなく、憲法9条に真摯に向き合うことが国民に求められているんやとおもう。それが行われへん限り、今回のような出来事はなくならなへんのとちゃうかなぁ。
はじめまして。
コメントありがとうございます。
事件は解決を迎えたようですが、
今回の事件を教訓としここから何を議論するかが、
もっとも大事なポイントですよね。
***→